購入コラム
マンション購入コラム

中古マンションの探し方は?物件選びの流れとポイントを解説

中古マンションの探し方は?物件選びの流れとポイントを解説

近年では、マイホームとして中古マンションを選ぶケースも多くなってきました。

しかし、自分たち家族に合う物件をどのように探せばいいのか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

この記事では、中古マンションを探す際の流れや具体的なポイントについて解説しています。

中古マンション選びで失敗したくない方はぜひ参考にしてください。

中古マンションを探す前にやること

中古マンション選びを成功させるためには、事前準備が非常に重要です。

ここでは、物件探しを開始する前にやっておくべきことを4つご紹介します。

予算を決める

中古マンションを探し始める前に、あらかじめ予算をはっきりさせておくことが大切です。

フラット35のような住宅ローンを利用する場合は、自分の年収と年収倍率をもとに物件価格の目安を決めるとよいでしょう。

年収倍率とは、年収に対する物件購入価格の比率を表したものです。

「2021年度 フラット35利用調査」によると、中古マンション購入時の年収倍率は5.8倍とされています。

つまり「フラット35」の利用者の多くが、年収の約6倍の金額を借り入れていることになります。

また、仲介手数料・登記費用といった物件取得時に発生するイニシャルコストや、管理費・修繕積立金といったランニングコストも考慮し、毎月無理なくローンを返済できる予算を組むことが必要です。

参考:2021年度 フラット35利用調査

エリアを決める

中古マンションを購入する際は、実際の暮らしをイメージしてエリアを決める必要があります。

交通利便性や周辺環境など今住んでいる場所に何かしら不満がある場合は、そのポイントを解消することを意識して選びましょう。

また、子どもがいる場合は小学校・中学校の学区も重要なポイントです。

ただし、エリアにこだわりすぎると予算内に収まる物件数が少なくなってしまうため、妥協できる点は条件を緩めることをおすすめします。

築年数を決める

中古マンションは築年数の幅が広い点が特徴的ですが、必ずしも「築年数が浅い方がよい」というわけではありません。

築浅に強いこだわりがない場合や将来売却を予定している場合は、築が古めの物件を検討してみてもよいかもしれません。

中古マンションは築年数の経過とともに物件価格が落ちていきますが、築が古くなってくると価格の下落率がゆるやかになるため、資産価値を維持しやすい点が強みです。

また、築年数が経っていてもリノベーションやリフォームによって、内装を新築同様に仕上げている物件も多く存在しています。

ただし、1981年以前に建築確認申請が行われた「旧耐震基準」の中古マンションの場合、住宅ローンの審査や住宅控除などでデメリットが生じることがあるため注意が必要です。

部屋の間取りや広さを決める

予算やエリアなどの大きな条件が決まったら、部屋の間取りや広さも合わせて考えておくとマンション探しがよりスムーズになります。

ここでのポイントは、今の家族構成やライフスタイルだけなく、将来の生活も見据えることです。

たとえば小さい子どもがいる場合、将来自分の部屋を与えられるように部屋数が多い部屋を選ぶなど、家族の今後を見据えた選び方をしましょう。

中古マンションを探す手段

中古マンションの主な探し方には、「不動産ポータルサイトでの検索」と「不動産会社へ相談」があります。

ここでは、それぞれの方法について詳しく解説します。

不動産ポータルサイトで検索する

「SUUMO」や「HOME’S」などの不動産ポータルサイトでは、時間や場所を問わず手軽に中古マンションを探せる点がメリットです。

物件の絞り込みが可能で、「エリア」「価格帯」「間取り」「駅徒歩分数」といった基本的な情報から「ペット可」「デザイナーズ」のようなこだわりポイントまで、さまざまな条件で検索できます。

物件情報は日々更新されているため、定期的にサイトをチェックしておくと理想の中古マンションを見つけやすくなるでしょう。

ただし、全ての物件が不動産ポータルサイトに掲載されているわけではない点がデメリットです。

不動産会社に相談する

不動産会社ではポータルサイトに載っていない中古マンションを紹介してもらえるだけでなく、物件の周辺環境や注意点などを直接聞きやすいといった利点があります。

物件探しをスムーズに進めるためには、希望エリアを扱う不動産会社に来店予約を入れたうえで、事前に具体的な条件を伝えておくとよいでしょう。

ただし、ポータルサイトと比べると、一度に紹介してもらえる物件数はどうしても少なくなってしまいます。

ポータルサイトで気になる物件をいくつかピックアップしておき、それをもって不動産会社に相談するのもおすすめです。

中古マンションを探す際のポイント

最後に、中古マンションを探す際のポイントを6つご紹介します。

不動産会社やポータルサイトで気になる物件がある場合は、ぜひチェックしてみてください。

周辺環境をチェックする

中古マンションの周辺環境は、日々の暮らしやすさに大きく影響を与えます。

女性や子どもが1人でも夜道を安全に歩けるか・日常的に利用するお店や公共施設は近くにあるか・通勤通学にどのくらい時間がかかるかなど、さまざまな観点から念入りにチェックしておきましょう。

また、日中と夜間で街の印象が大きく変わるケースも少なくないため、現地には一度だけでなく時間帯を変えて複数回足を運ぶのがおすすめです。

管理や修繕の状況を確認する

マンションの購入においては、立地条件や内装だけでなく、管理状態も非常に重要な要素の1つです。

エントランスが清掃されていない・共用部の電気が切れている・ゴミ捨て場がひどく散乱しているといった場合、その物件は適切に管理されていないことが考えられます。

また、マンションの場合、外壁やエントランスなどを修繕する10~15年に一度行われる大規模修繕の際は多額の費用がかかるため、長期修繕計画を作成し所有者から修繕積立金を集めています。

これらがないと大規模修繕の際に一時金を徴収されたり、そもそも適切な修繕が行われなかったりすることがあるため注意してください。

リノベーションができるか確認する

中古マンションのリノベーションを予定している場合は、希望の内容が管理規約で禁止されていないか必ず確認しておきましょう。管理規約によっては工事に関するルールが細かく定められており、リノベーション内容が限られる場合があります。

また、部屋のつくりによって設備を移動できない場合もあるため要注意です。

建物の構造によっても、室内の間取りを変更できる場合とできない場合があります。

あとからトラブルになるのを避けるためにも、希望通りのリノベーションが可能かどうか調べておくことが必要です。

災害リスクや対策を調べる

地震・洪水・土砂崩れなどの自然災害による被害を回避するために、自治体のハザードマップをあらかじめ確認するとよいでしょう。

物件が災害リスクの高いエリアにあるかどうかだけなく、避難所の場所も調べておくとより安心です。

また、地震による被害を軽減したいのであれば、1981年6月1日以降に建築確認が行われた「新耐震基準」のマンションを選ぶことをおすすめします。

新耐震基準では、震度6強や震度7程度の地震でも建物が崩壊しない基準が適用されています。

口コミをチェックする

中古マンションによっては、口コミサイトに現在の入居者や以前住んでいた方によるレビューが記載されていることがあります。

実際に住まなければわからないリアルな情報を得られるため、近所トラブルや周辺環境などの問題がないか調べたい場合におすすめです。

ただし、口コミの内容が必ずしも正しいとはいえないケースも少なくなく、情報の真偽は慎重に見極める必要があります。

管理人さんがいるマンションであれば、マンションに行った際に管理人さんにマンションの状況を聞いてみてもよいでしょう。

資産価値が落ちない物件を選ぶ

将来マンションを売却する予定がある場合は、できるだけ資産価値が落ちにくい物件を選ぶことが大切です。

マンションの資産価値は立地に影響される部分が大きいため、交通利便性が高いか・駅からの距離が近いか・治安がよいか・再開発の予定があるかどうかなどが重要なポイントとなっていきます。

まとめ

中古マンションは高額なうえに、その後の生活を左右する大切な買い物です。

事前に予算やエリアなどの条件を決めたうえで、家族構成や今後のライフスタイルを考慮しながら選ぶと自分たちに合った物件を見つけやすくなります。

現在は不動産ポータルサイトで手軽に検索できますが、気になるポイントや不安要素があれば不動産会社に問い合わせるとよいでしょう。

今回の記事も参考に、後悔のない物件選びを目指しましょう。

著者情報

宅建士 兼 Webライター

井後 帆乃香

【経歴】

宅建士として不動産会社に勤務するかたわら、SEOライティングを中心に幅広く活動するWebライター。

「不動産って難しい!」と頭を抱えた経験から、難しい言葉を使わず、わかりやすく丁寧にお伝えすることをモットーとしています。

家に居る時は、愛猫を膝に載せながら執筆することも。

保有資格:宅建士/日商簿記2級/ITパスポート試験 など

更新日:2023年06月19日