皆さんがマンションの購入を検討する際に、「中古」物件は選択肢にありますでしょうか。
日本には昔から新築神話があり、買うなら新築ということは当たり前のことでした。

しかし最近では、中古マンションも注目を集めるようになり、2016年には、ついに首都圏で中古マンションの取引件数が新築マンション物件を上回るまでになっています。

今回は、いくつかある取引件数増加の背景の中から、「中古マンション購入×リフォーム・リノベーション」に注目してお話をします。
こちらのページもご参照ください。「中古購入×リフォーム 理想の暮らしを手に入れる」

【目次】
1、近年の中古マンションブーム
2、中古マンションの購入とリフォーム・リノベーション
(1)低コスト
(2)好きなエリアが選べて、豊富な物件数
(3)実際の物件を見学できる
(4)リノベーション工事は自分の希望を反映できる
3、入居までの期間
4、工事の注意点
(1)専有部分と共用部分
(2)管理規約や使用細則
5、リノベーション向け物件
6、住宅ローンのお話
7、まとめ

1、近年の中古マンションブーム

最近は「中古」物件に対しての抵抗感が少なくなってきたように思います。実は、私もその一人です。

原因は大きく二つ考えられます。一つは新築マンションの価格が高騰していること、二つ目はそもそも新築へのこだわりが薄れてきたことが挙げられます。

各地で再開発が行われている首都圏では、地価の高騰や建設費の高騰等で、新築マンションの価格は上がり続け、今はそれを維持している高止まりの状況にあります。

また、マンション建設に重要な利便性のよい土地の取得は、オフォスやホテル用地の需要との競合により、難しくなってきています。

これらのことから、立地によく、価格が抑えられる「中古」物件が注目されるようになってきました。

また、必ずしも、「新品にこだわらなくても」という時代になりつつあるようです。
昨今、ネット上のフリーマーケットのメルカリやカーシェアリングなどの普及によって、人が一度使ったものや人と共有するものが日常生活の場面でも多く登場するようになりました。これらは、さらに拡大をみせています。

とはいえ、中古マンションは不動産であり、住むための住居です。そこで多くの時間を過ごし、生活をしていくので、購入するなら「新築」というのは、まだまだ根強いのが現状です。

しかし、今のような不動産市況では希望の立地に新築がない、程よい価格の新築がないという現象は今後も続くことが考えられ、現実的な対応として「中古」を選択する動きが増えてきました。

2、中古マンションの購入とリフォーム・リノベーション

そんな状況下での理想の暮らしに近づける方法として、「中古マンションを購入して、リフォーム・リノベーションする」が注目されています。

まだまだ新築へのこだわりは強いとお話をしましたが、中古マンションの購入とリノベーションは、建物は中古ですが、居住空間である「室内」だけは新築のようにすることができ、前に住んでいた方の生活感を無くすことができます。

さらに注目の理由を以下にまとめました。

(1)低コスト
中古マンションは新築マンションに比べると割安です。
取得価格が抑えられる分、室内のリフォームやリノベーションに費用を回すことができるようになります。

(2)好きなエリアが選べて、豊富な物件数
職住近接や共働きが当たり前の時代の今、立地にこだわる方がさらに増えています。

新築の場合、希望エリアに開発の計画がないと検討できないのに対し、既に建っている中古マンションの場合、売りに出ている物件があれば、購入することができます。

また、子供の学区域の関係で、地域を変えて引越しができないなど、移動に制約がある方も、地域内に建っているマンションが売りにでていれば、住み替えを実現することができます。

(3)実際の物件を見学できる
新築マンションもモデルルームを設置して、イメージは掴めますが、現地ではないので、建った時の環境までは把握ができません。

一方、中古マンションは既に建っているので、マンションの共用部や室内の陽当り具合などの確認ができます。

これから長く住むことを想定すると、現地確認はとても重要です。わからないことがあれば、担当にしっかりと確認しておきましょう。

(4)リノベーション工事は自分の希望を反映できる
一度部屋を解体するリノベーション工事では、希望の間取り、希望の設備や好みの色を取り入れることができます。

60㎡のお部屋であれば3LDKの間取りが多いですが、あえてリビングを大きくした1LDKへの変更も可能ですし、住む人の用途などに合わせて、ある程度自由に設計することができます。

また設備面では、雨の日の洗濯に役立つ、「浴室乾燥暖房機」やオートロックのないマンションでも安心の「カメラ付きインターフォン」を設置することができます。
ただし、マンションの構造や管理規約等の規則により、工事に制約がある場合があります。

3、入居までの期間

中古マンションの売買契約からリノベーション工事を経て実際に入居できるまで、約半年近くかかります。

期間の内訳は、中古マンションの購入から引渡しまでが、約1か月半から2か月、リノベーション工事の期間が約2か月から2か月半となります。その間にも、マンションへの工事の申請を行う期間も発生します。

不動産の購入ですので、住宅ローンの申し込みなど多くの手続きが控えています。その間にリフォームの設計や打ち合わせなどが入ります。

またリノベーション工事は、不動産の売買代金を全額支払い、所有権の移転が買主様に移った以降でないと着工できません。

そのため、工事期間と合わせるとかなりの時間を費やします。

入居時期に制限や希望がある場合には、この期間を逆算して計画を立てておくと良いでしょう。

※不動産スケジュールについてのコラムもご覧ください。

4、工事の注意点

マンションは集合住宅ですので、工事ができる箇所とできない箇所や希望の施工ができない場合が発生します。

マンションの住民とのトラブルに繋がる可能性もありますので、ここは、しっかりと確認しておきましょう。

(1)専有部分と共用部分
工事が行えるのは、室内である専有部分のみです。

玄関ドアやバルコニーは専用使用権が認められた共用部分です。勝手に変更や工事を行うことはできませんので、注意しましょう。

(2)管理規約や使用細則
ほとんどのマンションで、そのマンションのルールを定めた管理規約や使用細則が制定されています。

この中に、内装工事を行う際のルールが定められていますので、遵守しなければいけません。特にフローリング工事や給排水管の工事などは注意が必要です。

・フローリング工事
今の新築ではほとんど全室フローリングの施工がされていますが、中古マンションの場合、床が絨毯の場合も多く存在します。

絨毯からフローリングへの貼り換えは可能ですが、フローリングを貼る場合、絨毯の時ではあまり発生しなかった「階下への騒音」の問題が発生します。

そこで、ほとんどのマンションは管理規約や使用細則等で使用できるフローリング材の指定をしています。

フローリングには遮音等級という遮音性能の指標があります。フローリング施工の際には、指定の遮音等級を満たすようにしましょう。

・給排水管工事
マンションには多くの給排水管が走っています。その多くは床の下や壁の裏側を走っており、普段はほとんど目にする機会がありません。

給排水管は専有部を走る「専有管」と共用部を走る「共用管」とに分けられます。
水漏れ事故が発生した場合、原因が共用管ならばマンション(管理組合)が補修責任を負いますが、専有管に原因があった場合、その部屋の所有者に責任が生じます。

また、管は分譲当時のままのものがほとんどですので、解体を伴うようなリノベーション工事を行う際には、安心のためにも専有管の交換は必ず行いましょう。これは、住宅の価値を上げることにもつながります。

また、専有管と共用管の境については、マンションによって認識が違う場合があります。
管理規約や使用細則、マンションの管理会社に確認しておくと良いでしょう。

5、リノベーション向け物件

物件数が豊富な中古マンションですが、解体工事が伴うリノベーションを行う場合は、室内の状況は問わず、予めリフォームやリノベーションを行っていないお部屋を選ぶとよいでしょう。

部屋の状況と合わせて、立地の良さや豊富な物件数が中古マンションの魅力ですので、自身の希望のエリアや広さなども少し細かく考えてみても良いでしょう。

6、住宅ローンのお話

リノベーション工事には、50㎡位の広さで600万円程度の費用が掛かります。

価格が大きいことから、現金での支払いだけでなく、不動産購入時の住宅ローンと同時に借入れることが可能です。金利も住宅ローンと同等で借入できる金融機関もあります。

その際、借入金額は不動産購入部分と工事費用部分に分けられます。

不動産購入部分は、引渡し・決済の翌月支払日から支払いが始まり、工事費用部分は工事が完了した日の翌月支払日から支払いが開始されます。

7、まとめ

今のリノベーション技術は発達しており、築年数が40年近いマンションでも室内は新築のように生まれ変わらせることができます。

それに立地の良さ、物件数の豊富さが加わると自分の理想とする暮らしと出会えるかもしれません。

ぜひ、新築だけでなく、中古マンションにも注目してみてください。

詳しくはこちらのページもご参照ください。「中古購入×リフォーム 理想の暮らしを手に入れる」