ここ6年の間に2回行われた消費税の増税。それに合わせて増税の影響が大きいとされる住宅の購入に対して国によって様々な支援策が出されました。

今回は、その中でも国土交通省が行っている「すまい給付金」について、詳しく説明します。

【目次】
1、すまい給付金とは
2、受給条件
(1)物件の条件
(2)人の条件
3、実施期間と申請期限
4、給付額
5、申請方法と給付金の受け取り方法
(1)申請方法
(2)必要書類
(3)給付金の受け取り方法
6、まとめ

1、すまい給付金とは

すまい給付金とは、消費税増額に伴う住宅支援策の一つで、一定基準をクリアした物件を購入した場合に、その人の収入に応じて、国から給付金がもらえる制度のことをいいます。消費税が5%から8%に上がった際に始まり、8%から10%に上がった今も継続中の制度です。

消費税増税による、不動産購入者への負担軽減策としてスタートした制度ですが、住宅ローン控除や購入資金の贈与税控除などの他の支援策に比べると、認知度は低く、今まさに認知度向上の途上と言われています。

2、受給条件

すまい給付金は、不動産を購入すれば必ずもらえる制度ではありません。消費税増税による支援策なので、前提として「消費税課税物件」の購入にのみに適用されます。

この前提以外にも、物件による制限、収入による制限、実施期間などが設けられています。

では、詳しい受給要件を見ていきましょう。

(1)物件の要件
・新築住宅(住宅ローン利用者の場合)
①床面積が50㎡以上(不動産登記上)
②施工中等に第三者の現場検査を受け、一定の品質が確認された住宅(例:住宅瑕疵担保責任保険加入住宅)

(現金購入者の場合)
①②の要件に加えて、
③年齢が50歳以上
④一定の性能の確保(フラット35Sの基準)を満たす住宅

・中古住宅(住宅ローン利用者の場合)
①不動産会社(宅建業者)が売主の物件
②床面積が50㎡以上(不動産登記上)
③耐震性(現行の耐震基準を満たす物件 例:昭和56年6月以降に建築確認を受けた住宅)
④売買時等の検査を受けたもの(第三者の検査を受け、一定の品質が確認された住宅 例:既存住宅売買瑕疵保険加入住宅)

(現金購入者の場合)
①②③④の要件に加えて
⑤年齢が50歳上
⑥収入額の目安が650万円以下

既存(中古)住宅は、すべての売主が不動産会社の新築住宅と違って「一般個人」の方が売主であるケースがほとんどです。しかし、一般個人が売主の物件は、消費税が課税されていないので、すまい給付金対象物件にはなりません。

※不動産会社以外の一般法人が売主の場合は、消費税は課税されますが、すまい給付金対象とはなりません。

(2)人の要件
・住宅を取得し登記上の持分を保有するとともに、その住宅に自分で居住する
・住民票において、取得した住宅への居住が確認できる者
・収入額の目安が775万円以下

3、実施期間と申請期限

すまい給付金を受け取るには、令和3年12月まで”入居”を完了させる必要があります。

ここで注意をしたいのが、不動産の売買契約や引渡しを令和3年12月まで行うことではないことです。

既存(中古)住宅や既に工事が終わり、すぐに入居ができるような新築住宅を購入した場合、売買契約締結から引渡しを受けるまで、約1か月半から2か月程度の時間を要します。

さらに入居となると、その後に行われますので、あまり令和3年12月に捉われず、余裕を持った手続きを行いましょう。

・申請期限
給付金を受領するためには、入居から1年以内にすまい給付金事務局へ申請をしなければいけません。

4、給付額

給付額は、住宅取得者の収入と不動産登記上の持分割合によって決定されます。

住宅取得者の収入とは、額面収入ではなく、都道府県民税の所得割額に基づき決定されます。
以下の表にそれぞれの収入による給付額をまとめてみました。
給付額縦※神奈川県は他の都道府県と所得割額の計算が異なります。

5、申請方法と給付金受領方法

(1)申請方法
すまい給付金の申請は、給付申請書に必要事項を記入し、必要書類と合わせた書類一式をすまい給付金事務局へ郵送するか、申請窓口に持参することで行うことができます。

給付申請書の他に、何点か書類を用意する必要があり、住宅ローンを利用した場合と現金で購入した人で必要書類が異なります。

(2)必要書類
・新築住宅の場合
・住宅ローン利用者
①住民票の写し(マイナンバーの記載がないもの)
②不動産登記事項証明書
③住民税の課税証明書
④工事請負契約書又は不動産売買契約書
⑤住宅ローンの金銭消費貸借契約書(コピー)
⑥給付金振込先口座が分かるもの
と合わせて第三者機関から検査を受けたというエビデンスとして次の3つのいずれか
・住宅瑕疵担保責任保険の付保証明書(コピー)
・建設住宅性能評価書(コピー)
・住宅瑕疵保険担保責任法人検査実施確認書(原本)

・現金購入者
上記住宅ローン利用者の必要書類に加えて
次の書類のいずれか
・フラット35S適合証明書(コピー)
・現金取得者向け新築対象住宅証明書(原本)
・長期優良住宅建築等計画認定通知書(コピー)
・設計住宅性能評価書(コピー)
・低炭素建築物新築等計画認定通知書(コピー)
・BELS評価書(建築物省エネルギー性能表示制度)(コピー)

・中古住宅の場合
中古住宅では、住宅ローン利用の有無にかかわらず必要書類は共通です。
①住民票の写し
②不動産登記事項証明書
③住民税の課税証明書
④不動産売買契約書(コピー)
⑤中古住宅販売証明書(原本)
⑥住宅ローンの金銭消費貸借契約書
と合わせて、第三者機関から検査を受けたというエビデンスとして次の4つのいずれか。
・既存住宅売買瑕疵保険の付保証明書(コピー)
・既存住宅性能評価書(コピー)
・住宅瑕疵担保責任保険の付保証明書(コピー)
※建築後10年以内の既存(中古)住宅で住宅瑕疵担保責任保険への加入がある場合
・建設住宅性能評価書(コピー)
※建設後10年以内であって、建設住宅性能表示を利用している場合

以上の書類を用意して、郵送かすまい給付金申請窓口へ持参します。

(3)給付金の受け取り方法
すまい給付金事務局が内容を確認、審査した後、内容に間違いがなかった場合に、申請時に指定した銀行口座に給付金の振り込みがなされます。

申請に不備がなかったら、おおよそ申請後1か月半から2か月程度で申請者に給付金が支払われます。

6、まとめ

すまい給付金は、他の住宅支援策と違い、現金を一括で受け取ることができます。この制度を活用することによって、物件購入にかかった諸費用や引っ越し費用などの負担を軽減することができます。

購入する物件がすまい給付金の対象になるかどうか、収入面やその他の要件を含めて受給対象になるかどうか、不動産会社の担当者に確認をしましょう。

最後に、普段聞きなれない難しい書類を準備するなど、手続きがやや面倒ですが、該当物件の購入・受給要件に当てはまる人は、滞りなく申請をしましょう。

こちらもご確認ください。国土交通省「すまい給付金」特設サイト

「すまい給付金」特設サイト ~よくある質問コーナー~