不動産の購入を検討する時、予算、広さ、立地、間取り、築年数、周辺環境・・・・・など多くの希望条件の中から、探すことになります。

予算や広さなどは購入する上で、とても大事なことで、慎重に検討される方が多いですが、その物件の周辺環境に関しては、それらに比べるとあまり慎重ではない傾向があります。

しかし、「住んでみたらこうなるとは思わなかった」と後悔が出てきやすいのが、立地や周辺環境です。

そこで今回は、数ある希望条件の中でも、立地や周辺環境に注目して、考慮すべきポイントをまとめてみました。

【目次】
1、気になる周辺環境
(1)病院周辺
(2)幹線道路周辺
(3)墓地・斎場周辺
(4)工場などの施設周辺
(5)周辺の開発情報
2、季節や時間帯、天候によって状況が変わる周辺環境
(1)神社周辺
(2)公園やスポーツ施設、ショッピングモールなどの周辺
(3)川や急斜面周辺
3、購入時の内見は少し気持ちを落ち着かせておく
4、まとめ

1、気になる周辺環境

(1)病院周辺
病院が近くにあることは、とても安心を与えてくれ、購入の決め手の一つともなり得る方もいるでしょう。しかし、病院の規模にもよりますが、救急対応可能な大きな病院の場合、救急車などの緊急自動車が多く来ることが予想されます。

内見時に救急車が通るようなことがあれば、音に気づくかもしれません。しかし、救急車の通過は日常にも起こり得ることなので、数回の通過ではあまり気に留めないかもしれません。

しかし日常に置き換えると、深夜や早朝など普段おやすみになっている時でも救急車等はやってきます。また休日にもやって来ることを考えると、気にされる方もいらっしゃると思います。

したがって、”病院に近い=安心”だけに捉われず、今後の長い生活も考慮して決断するようにしましょう。

(2)幹線道路周辺
幹線道路沿いに建っている住宅やマンションも多くあります。大きな道路沿いの住宅は、路地の中にある住宅に比べ、人通りがあったり、街灯がしっかり灯っていたり、歩道、車道の区切りがしっかりしているなど、安全面で大きなメリットがあります。

しかし、車の通過による騒音や臭気、粉塵なども気にする必要があります。大型トラックが通った場合には、少し揺れるかもしれません。

内見時は、室内で感じる音の伝わり方やベランダに出た際の音の聞こえ方などもチェックするようにしましょう。

また時間に余裕がある方は、夜に現地に行ってみるなど、夜の交通量の確認もしてみるとよいでしょう。

(3)墓地・斎場周辺
特に隙間なく建物が建っている東京など首都圏は、街中に墓地や斎場、火葬場があることは珍しくありません。

これらの場所に関しては、デリケートな部分も含まれていますので、説明も難しいところです。

しかし、不動産を購入する際に必ず説明を受ける「重要事項説明書」では、これらの施設が当該不動産の近くにあった場合、必ず説明をするようにしています。このことから、気になる方が多いのではないかと思われます。

特に斎場などは、行事が毎日行われるとは限りませんので、何回かの内見だけだと周辺環境にそのような場所があることに気づかないが予想されます。

避けたいと思っている方がいれば、事前に周辺環境の調査の際にチェック項目として入れておく、または地図等で周辺環境をチェックするのも良いでしょう。

(4)工場などの施設周辺
周辺に工場があると、操業時の音や臭気、粉塵などが発生するほか、大型トラックなどの出入りがあるため、小さいお子さんなどがいる家庭では、気にされる方が多いです。

内見は土曜・日曜に行くことが多いと思いますが、土曜・日曜日は工場が休みの場合が多く、平日と雰囲気が大きく違うなんてことも考えられます。

周辺環境に工場等の施設があった場合には、平日の操業状況やトラックなどの出入り状況などを確認しておくと良いでしょう。

(5)周辺の開発情報
現在の街並みは、探索や地図検索などで雰囲気を掴めるかもしれません。しかし、今東京を中心に再開発が盛んにおこなわれています。

今は、特に防災を目的とした再開発が行われており、特に駅前の建物密集地では、一つの複合施設に住居や店舗を集めるような開発が行われています。

そこには、いわゆる“下町”と呼ばれている地域も含まれています。今は風情ある街並みであっても、今後開発が進むと街並みが変化することも考えられます。

再開発が行われると、街並みだけでなく、人の流れも大きく変化します。今まで人通りがなかった道路が多くなる可能性もありますし、そもそも街に来る人の絶対数が増えることが予想されます。治安の問題や交通量増加による事故などが懸念されます。

しかし、再開発は時代に合った街づくりを主としているので、不動産にとっては、良い方に働くことが多いです。生まれ変わる街にギャップを感じないためにも、公表されている情報は確認しておく必要があります。

そういった再開発の情報は、事前に役所によって公表されています。
遠い未来までは予想できませんが、再開発の計画の有無や決まっている再開発情報は該当の役所やインターネットより手に入れることができます。

また、既に開発許可が出ている場所には、どのような建物が建つかを示した看板が設置してありますし、長期間に及ぶ大きな開発に関しては、役所のホームページなどに開発の概要や将来の街のイメージなどが掲載されている場合があります。

さらに、開発までいかない周辺の建物の建築にも注目しておく必要があります。特に部屋の決め手は「部屋からの見晴らし」などと考えている方は、内見時に部屋から街並みを見渡した時に、建設現場や空き地などがないか確認しておくのと良いでしょう。

周辺に大きな空地がないか、フェンスに囲まれた土地はないか、または、それらに看板が設置されるのであれば、規模や高さや階数がどのくらいになるのかを確認しておきましょう。

2、季節や時間帯、天候によって状況が変わる周辺環境

(1)神社周辺
神社やお寺などの周辺は、季節によってはお祭りなどの催し物があり、多くの人で賑わいます。あってはならないことですが、マナーのない路上駐車やゴミ捨てなどのトラブルなどが発生し、その期間は街の様子が変わってしまうなんてことも考えられます。

神社周辺は普段は特に静かな地域ですので、驚かれる方も結構いるといいます。毎日の出来事ではありませんが、周辺に神社等があれば年間の催し物などを調べておくと良いでしょう。

(2)公園やスポーツ施設、ショッピングモールなどの周辺
先に述べた神社と似ていますが、イベント開催日や土日、お花見シーズンなどの時は、混みあいます。周辺道路が渋滞するなど、生活する上で不便と感じる方も多いようです。

筆者は福岡ドーム(現福岡paypayドーム)の近くに住んでいましたが、野球開催日やコンサート開催日には街の様子が激変していました。渋滞、人の多さ、音、ゴミの散らかり方などに驚いていました。外出する日は予め野球開催日かを確認してたほどです。

(3)川や急斜面周辺
2019年は災害の年でした。関東地方も大型台風が2回も直撃し、甚大な被害をもたらしました。

特に河川の氾濫、がけ崩れなど住居を脅かす災害も近年多発しています。災害は発生時でないと実際の被害が分かりにくいですが、行政が発行している「ハザードマップ」で被害の予想を知ることができます。

地図上で危険箇所を記しているので、該当箇所をすぐに確認することができます。最近ではインターネット上での公開もありますので、購入前に必ずチェックするようにしておきましょう。

3、購入時の内見は少し気持ちを落ち着かせておく

ここまで気になる周辺環境についてお話をしましたが、既に認識されている方もおられると思います。

しかし物件を見に行くと、どうしても気分が高揚してしまいがちです。さらに素敵な室内や自分に合った雰囲気であった場合、気持ちは部屋一直線になってしまい、つい周辺環境のことを忘れがちになってしまいます。

物件内見時は冷静になって、部屋で見るべきポイント、マンションならば共用部分のチェック、これらに合わせて周辺環境のチェックも必ず行うようにしましょう。漏れのないように対応したい場合には、事前に当日のチェックポイント整理しておくと良いでしょう。

4、まとめ

気になる周辺環境をまとめてみましたが、気になるか気にならない方は人それぞれです。さらに住宅を購入するためには、周辺環境以外に様々な条件を整理しておく必要があります。

そのためにも、自分の希望条件に関して、しっかりと優先順位を決めておくことと、その周辺環境が与えるかもしれない影響について予め知っておくことが、とても大事になります。

購入後に後悔しないためにも、購入前の「知らなかった」をなるべく減らしておきましょう。