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市況・相場

マーケットインフォメーション(2020年第4四半期)

マーケットインフォメーション(2020年第4四半期)

こんにちは。コラム担当の米川です。

今回は2020年10月~12月のマーケットインフォメーションをお届けします。

現在、2021年1月7日に再度の緊急事態宣言が発出され、3月21日まで期限の延長が決定されています。
対象はこの資料の対象地域、東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県を含む10都府県にわたっています。

2020年第4四半期の中古マンション売買マーケット概要ですが、1回目の緊急事態宣言の発出以降、どの地域も共通して在庫数の大幅な減少が起きています。
この原因は2020年の第3四半期、第4四半期共の成約件数がほぼ前年並みに推移していた一方、新規の売出件数は前年同時期比で約8割程度しかなかったことによります。

価格に関しては、1回目の緊急事態宣言の発出がされた2021年第2四半期は一時的に中古マンションの平均成約㎡単価の下落を招いたものの、解除後は全ての地域で上昇傾向を見せています。

データによると近年の最高値を更新した地域が6地域(東京都区部、埼玉県中央エリア)、解除後に上昇したものの近年の最高値を更新していない地域が5地域(東京都市部、さいたま市、千葉総武、神奈川県)になりました。
都心地域の価格上昇傾向に比べると、郊外地域の価格回復力が弱い傾向が見られます。

しかしながら、一部で言われていた新型コロナウイルスの影響で価格は下がるだろうという予測は現時点ではまだ明確に見られていません。

【目次】
【1】首都圏エリア(東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県)の市況について
【2】都心3区エリアの市況について
【3】城東エリアの市況について
【4】城南エリアの市況について
【5】城西エリアの市況について
【6】城北エリアの市況について
【7】東京都多摩エリアの市況について
【8】さいたま市エリアの市況について
【9】埼玉県中央エリアの市況について
【10】千葉県総武エリアの市況について
【11】横浜市エリアの市況について
【12】川崎市エリアの市況について

【1】首都圏エリア(東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県)の市況について

新型コロナウイルス対策による緊急事態宣言(1回目)の影響等により、2020年4-6月時点での首都圏エリア平均成約㎡単価は前四半期比4.4%ダウンの52.44万円でした。しかし、10-12月時点では56.73万円と再度上昇傾向となっています。一方、首都圏の在庫件数は2015年から増加傾向でしたが、緊急事態宣言(1回目)後減少に転じました。

【2】都心3区エリアの市況について

2020年4-6月時点での都心3区エリア平均成約㎡単価は前四半期比4.0%ダウンの112.02万円でしたが、10-12月時点では125.21万円と再度上昇傾向となっています。今後も引き続きコロナ禍での価格の動向に注視する必要があります。在庫件数は2015年頃から増加後一定の振れ幅の中で概ね横ばいに推移し、現在は減少傾向となっています。

【3】城東エリアの市況について

2020年4-6月時点での東京都城東エリア平均成約㎡単価は前四半期比3.3%ダウンの61.19万円でしたが、10-12月時点では64.61万円と再度上昇傾向となっています。今後も引き続きコロナ禍での価格の動向に注視する必要があります。在庫件数は2015年頃から増加傾向にありましたが、現在は減少に転じています。

【4】城南エリアの市況について

2020年4-6月時点での東京都城南エリア平均成約㎡単価は80.69万円と、緊急事態宣言後においても価格に大きな変化は見られませんでしたが、足元10-12月時点では前四半期比3.4%アップの83.80万円となりました。在庫件数は2015年頃から増加後一定の振れ幅の中で概ね横ばいに推移し、現在は減少傾向となっています。

【5】城西エリアの市況について

2020年4-6月時点での東京都城西エリア平均成約㎡単価は前四半期比3.7%ダウンの88.98万円でしたが、10-12月時点では97.61万円と再度上昇傾向となっています。今後も引き続きコロナ禍での価格の動向に注視する必要があります。在庫件数は2015年頃から増加傾向にありましたが、現在は減少傾向となっています。

【6】城北エリアの市況について

2020年4-6月時点での東京都城北エリア平均成約㎡単価は前四半期比2.8%ダウンの67.80万円でしたが、10-12月時点では72.98万円と再度上昇傾向となっています。今後も引き続きコロナ禍での価格の動向に注視する必要があります。在庫件数は2015年頃から増加傾向にありましたが、現在は減少傾向となっています。

【7】東京都多摩エリアの市況について

2020年4-6月時点での東京都多摩エリア平均成約㎡単価は前四半期比2.6%ダウンの41.50万円でしたが、翌7-9月の上昇を経て、10-12月時点では42.58万円となりました。今後も引き続きコロナ禍での価格の動向に注視する必要があります。在庫件数は2015年頃から増加した後、2019年に入り減少傾向が続いており、足元ではその傾向がより顕著となっています。

【8】さいたま市エリアの市況について

2020年7-9月時点でのさいたま市エリア平均成約㎡単価は前四半期比4.2%ダウンの41.61万円でしたが、10-12月時点では43.04万円と再度上昇傾向となっています。今後も引き続きコロナ禍での価格の動向に注視する必要があります。一方、在庫件数は2015年頃から増加傾向にありましたが、現在は減少傾向となっています。

【9】埼玉県中央エリアの市況について

2020年4-6月時点での埼玉県中央エリア平均成約㎡単価は前四半期比3.7%ダウンの39.02万円でしたが、10-12月時点では41.32万円と再度上昇傾向となっています。今後も引き続きコロナ禍での価格の動向に注視する必要があります。在庫件数は2015年頃から増加傾向にありましたが、現在は減少傾向となっています。

【10】千葉県総武エリアの市況について

2020年4-6月時点での千葉県総武エリア平均成約㎡単価は前四半期比6.0%ダウンの34.64万円でしたが、10-12月時点では36.39万円と再度上昇傾向となっています。今後も引き続きコロナ禍での価格の動向に注視する必要があります。在庫件数は2017年頃から増加傾向にありましたが、現在は減少傾向となっています。

【11】横浜市エリアの市況について

2020年4-6月時点での横浜市エリア平均成約㎡単価は前四半期比1.4%ダウンの44.93万円と若干下落しましたが、翌7-9月の上昇を経て、10-12月時点では47.48万円となりました。今後も引き続きコロナ禍での価格の動向に注視する必要があります。在庫件数は2017年頃から増加傾向にありましたが、現在は減少傾向となっています。

【12】川崎市エリアの市況について

2020年4-6月時点での川崎市エリア平均成約㎡単価は前四半期比3.7%ダウンの52.29万円と下落しましたが、10-12月時点では55.15万円と再度上昇傾向となっています。今後も引き続きコロナ禍での価格の動向に注視する必要があります。在庫件数は2015年頃から増加後、現在は減少傾向となっています。