中古マンションを購入する際には、利用できるいくつかの税制優遇や給付金などがあります。

今回は、それらが適用されるためには、どんな条件があるのか、住宅ローンはどう選べば良いのかなどをご紹介します。

目次
1.中古マンション購入での税制優遇
2.住宅ローン控除の仕組み
住宅ローン控除はいくら受けられるのか
住宅ローン控除が受けられる条件
3.住まい給付金の仕組み
給付金はいくら受けられるのか
給付金を受けるための条件
4.登録免許税と不動産取得税の減税の仕組み
5.自分に合った住宅ローンの選び方
変動金利型とは
固定金利型とは
固定金利選択型とは
団体信用生命保険とは
住宅ローンは不動産会社の担当者と相談して決める
6.まとめ

1.中古マンション購入での税制優遇

中古マンションを購入する際にぜひ利用したいのが、住宅ローン控除や住まい給付金などの税制優遇措置です。

住宅ローン控除とは、住宅ローンを借りると10年間は、年末ローン残高の1%が所得税から控除され、税金が戻ってくる制度です。

住まい給付金とは、収入が一定以下の場合、消費税の課税対象となる住宅を購入する際に、最高30万円の給付金がもらえる制度です。(消費税8%の場合)

また、中古マンションを購入する際、ほとんどの方が住宅ローンを利用しますが、金利のタイプや各金融機関の商品内容をよく検討することで、自分に合った住宅ローンを選ぶことができます。

そのほか、登録免許税や不動産取得税の減税なども受けられる場合があります。

2.住宅ローン控除の仕組み

住宅ローン控除とは、不動産を購入する際、10年以上の住宅ローンを組むことによって、最大500万円(一般住宅の場合は400万円)を所得税や住民税から控除する税制優遇措置のことを言います。

これは、新築物件だけでなく中古物件でも利用できます。

中古マンションであれば、個人間の売買の場合は最大200万円、不動産会社が販売する物件の場合は最大400万円が控除の対象となります。

住宅ローン控除はいくら受けられるのか

住宅ローン控除では、住宅ローンを組んでから10年間にわたって、住宅ローンの年末残高の1%が所得税から控除されます。

例えば、年末の住宅ローン残高が3,000万円の場合、30万円が控除されることになります。住宅ローンの残高は、年々減少していきますので、3,000万円を金利1%で借り入れ、35年で返済する場合、10年間で最大258万円程控除されることになります。

ただし、収入や扶養家族の人数によって、所得税は変わります。支払っている所得税、住民税以上には控除されませんので、控除額も収入や扶養家族の人数によって変わってきます。

住宅ローン控除が受けられる条件

中古マンションでは、購入時に住宅ローンの返済期間が10年以上残っており、床面積が50㎡以上、築25年以内の物件であれば、住宅ローン控除を利用することができます。

ただし、築25年を超える物件でも、1981年6月以降に建築申請された新耐震基準物件であれば、耐震基準適合証明書の取得によって、住宅ローン控除の利用ができるようになります。

また、1981年6月以前に建築された旧耐震基準物件であっても、耐震診断の結果が新耐震に適合していることが認められた物件であれば、同様の条件で住宅ローン控除の利用ができます。

この制度は、自分が住むことが前提となっているため、セカンドハウスや投資目的で購入した場合では利用できません。

3.住まいの給付金の仕組み

住まい給付金は、消費税率5%から8%への引き上げに伴って2014年4月に国土交通省が作った制度で、住宅取得者の負担を減らすために作られました。

期間は2021年12月31日まで実施されることになっており、住宅ローン減税と併用して受けることができるため、要件に該当する場合は必ず申請しておきたい制度です。

例えば、一定以下の収入の方が住宅ローンを利用して消費税8%の住宅を購入する場合、最大30万円の給付金がもらえます。

消費税が10%になった時には、給付金額は最大50万円まで引き上げられる予定となっています。

給付金はいくら受けられるのか

給付金は、「給付基礎額×持分割合」で計算されます。

給付基礎額は収入の目安のことで、課税証明書に記載される所得割額のことです。

持分割合は、複数の名義で住宅を購入している場合、自分の持分に相当する部分にだけ適用されます。

また同じ年収でも、共働き家庭か専業主婦(夫)がいる家庭かによって給付金の金額が異なります。

共働き家庭でそれぞれ住宅ローンを借りた場合は、それぞれの年収に該当する給付金となります。

給付金を受けるための条件

給付金は、消費税8%の場合、収入額の目安510万円以下の方が対象です。また、消費税が10%に引き上げられた場合は、目安650万円以下に変更されます。

しかし、扶養家族が多い方は収入が目安より高くても給付金の対象となる場合があります。

また、不動産登記上の持分保有であり、取得した住宅への居住が住民票で確認できる方に限ります。

住宅ローンの定義も決まっており、次の3つを満たす必要がありますが、50歳以上の方は、住宅ローンを利用しなくても対象となります。

・自分が居住するための住宅の取得に必要なもの
・返済期間が5年以上であること
・金融機関からの借入金であること

また、物件にも次のような条件があります。

売主が不動産会社など消費税の課税対象物件であること、床面積が50㎡以上であること、既存住宅売買瑕疵保険への加入など、第三者機関の検査を受けて一定の品質が確認されていることです。

4.登録免許税と不動産取得税の仕組み

登録免許税と不動産取得税の減税の仕組みを理解することも重要です。

登録免許税とは、購入した物件を自分名義にするための手続き時にかかる税金であり、不動産取得税とは不動産購入時にかかる税金です。

この2つは次の要件を備えれば減税の手続きをすることができます。

・築25年以内の物件の場合は登記面積50㎡以上
・築25年超の物件の場合は耐震基準適合証明書の取得

また、登録免許税の場合は、新築または取得後1年以内に登記を受ける物件であることが要件となっています。

住宅ローン控除でも説明したように、耐震基準適合証明書にも取得制限があります。1981年6月以降に建築申請された新耐震基準以降のマンションか、旧耐震基準でも耐震診断の結果が新耐震基準に適合していると認められた物件のみとなります。

対象は個人となっており、法人は対象外です。

5.自分に合った住宅ローンの選び方

住宅ローンにはいくつか種類があり、その中から自分に合ったものを選びます。

今回は、「変動金利型・固定金利型・固定金利選択型」という3つの金利と「団体信用生命保険」について説明した後、おすすめの選び方をご紹介します。

変動金利型とは

変動金利型は、半年ごとに金利が見直されるタイプです。返済額は5年ごとに見直しとなります。

固定金利型より金利が低めに設定されており、返済中に適用金利が下がると返済額が減少するのがメリットです。

デメリットは借入時に返済額が確定せず、金利が上がると返済額が増加する点です。

少しでも低金利で借りたい方、現在共働きで世帯年収が多めの方、余裕資金がある方、金利の動向を注視できる方などにおすすめです。

そういう方であれば、金利が上昇したときに繰り上げ返済をすることで、金利の上昇リスクを軽減することができるからです。

固定金利型とは

固定金利型とは、金利が最終返済まで変わらないタイプです。

金利上昇のリスクを避け、家計管理がしやすいというメリットがあります。

デメリットは、変動金利よりも金利が高いことです。また、金利上昇が起こらなかった場合、変動金利に比べて返済金額が多くなります。

安定した家計管理を希望する方、余裕資金があまりない方、教育資金など将来的に大きな支出があることが想定される方などにおすすめです。

固定金利選択型とは

固定金利選択型とは、一定期間のみ金利を固定するタイプです。

期間終了後は変動金利か固定金利か、再度期間を固定するか選びます。

デメリットは、長期にわたり金利上昇が続くと、初めから固定金利にしておいた方がお得な場合があることです。

逆に金利下降が続けば、初めから変動金利にしておいた方がお得となります。

今は教育資金などで負担が大きいので、家計を安定させておきたいが、数年後には余裕資金ができる方などにおすすめです。

固定金利の期間が終了したときに、金利が上昇していた場合でも、余裕資金があれば繰り上げ返済をすることで、金利の上昇リスクを軽減させることができるからです。

団体信用生命保険とは

金融機関のほとんどが加入を義務付けている保険で、住宅ローンを借りた方が万が一返済中に死亡した場合や、高度障害状態になった場合、保険金で住宅ローンの完済が行われます。

通常の保険と違い、保険金の受取人が借入人や家族ではなく住宅ローンを貸した金融機関であることが特徴です。

この保険は加入者と金融機関双方にメリットがあります。

例えば、金融機関にとっては、借入人が死亡時した際にも必ず住宅ローンの回収でき、借入人にとっては遺族に住宅ローンが残りません。

持病がある方など団体信用生命保険に加入が難しい方は、金利上乗せのワイド団信もしくは、加入が必須ではないフラット35を利用しましょう。

住宅ローンは不動産会社の担当者と相談して決める

初めての住宅ローンの場合、どれを選んで良いかわからないことも多いのではないでしょうか。

特に、住宅ローンの返済期間は最長で35年にも及ぶので、現在の自分や家族の状況だけでなく、将来の状況も考慮して選択することが大切です。

利用する際には、不動産会社の担当者に相談し、状況に応じたものを選択しましょう。

6.まとめ

今回は、マンション購入の際に利用できる税制優遇や給付金などについてご紹介しました。

いずれも、利用には適用条件がありますが、利用することによって購入の諸経費が抑えられたり、税金が控除されたり、日々の負担を軽減することができます。

自分が購入する中古マンションは税制優遇措置が適用されるのか、住宅ローンは将来のことも考えられているかなど、しっかりと確認や検討をしておきましょう。