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ホームステージング、売買・賃貸とも約9割が効果を実感

 (一社)日本ホームステージング協会は10日、日本国内のホームステージングに関する調査結果をまとめた「ホームステージング白書2021」を公表した。

 同協会が、1月14日〜2月5日に実施した「第5回ホームステージング実態調査」をまとめたもの。21年1月1日〜12月31日に実施されたホームステージング事例を集計対象とし、不動産売買、不動産賃貸業、ホームステージング業などの事業者から383件の回答を得た。

 ホームステージングを実施している物件は、「売買物件(既存マンション)」が27.5%で最多。「売買物件(既存戸建て)」23.7%、「賃貸物件」13.7%、「売買物件(新築戸建て)」13.1%と続いた。

 不動産売買、不動産賃貸の事業者に、ホームステージング実施後の効果について聞いたところ、不動産売買では、問い合わせ数が「大幅に増えた」19.1%、「少し増えた」42.6%で、6割超が増加したと回答。また、「ホームステージングは非常に効果があった」44.7%、「少し効果があった」42.6%と、約9割がホームステージングの効果を実感していることが分かった。
 不動産賃貸は、問い合わせ数が「大幅に増えた」16.7%、「少し増えた」52.4%で、約7割が増加したと回答。ホームステージングの効果についても、「非常に効果があった」42.9%、「少し効果があった」45.2%と、売買同様、9割近くが効果を実感している結果となった。

 ホームステージングを実施した売買物件の平均売買金額は、「3,000万〜4,000万円未満」が23.4%で最多。「2,000万〜3,000万円未満」が17.0%と続いた。かけた経費の金額は、「5万円未満」が23.4%。一方で、「20万〜30万円」が17.0%(前回:10.4%)と上昇している。
 賃貸については、家賃の平均金額は「5万〜7万円未満」が35.7%で最多。「3万〜5万円未満」「7万〜9万円未満」が16.7%と続いた。かけた経費の金額は「3万〜5万円未満」が38.1%で最多、「3万円未満」は23.8%。

 また、昨年と比べた実施件数の変化について尋ねたところ、ホームステージング事業者は「大幅に増えた」27.4%、「少し増えた」28.8%と、6割近くがコロナ禍でもホームステージング事業は増加していると回答した。

 同協会は、「ホームステージングを実施するのは、売買・賃貸ともに『入居困難な物件』という回答が多数で、空室対策や販売促進のためにホームステージングを実施していることが分かる。『全室にホームステージングを実施する』という回答も上位にあることから、ホームステージングが一般化することも期待できる」としている。

 調査の詳細は、同協会ホームページを参照。

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