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オフィス面積、3年ぶりに「拡張したい」が「縮小したい」を上回る

 (株)ザイマックス不動産総合研究所は15日、「大都市圏オフィス需要調査2022春」を発表した。半年に1回、企業のオフィス利用の実態に関してアンケート調査を実施しており、今回が12回目。4月にザイマックスグループで管理運営するオフィスビルのテナント企業、サテライトオフィスサービス「ZXY」契約企業、(株)ザイマックスインフォニスタの取引先企業の4万4,324件を対象に調査した。有効回答数は1,537件。回答企業の所在地は東京23区が61.8%、大阪市10.5%、名古屋市4.9%。契約面積は200坪以上が20.0%、30坪未満が17.4%。

 過去1年間のオフィスの在籍人数(出社の有無ではなくそのオフィスに籍を置く人数)は「増えた」が22.4%、「減った」が17.4%。オフィス面積については、「拡張した」が6.5%(前回調査5.3%)から微増。一方で「縮小した」は8.1%(同9.0%)と微減となった。拡張の理由については「人数の増加」(50.0%)が最も多く、次いで「快適性アップ」(40.0%)となった。縮小の理由は「テレワークによる必要面積の減少」(64.8%)、「コスト削減」(56.8%)と続いた。

 今後2〜3年程度先までのオフィス面積に関する意向については、3年ぶりに「拡張したい」(12.0%)が「縮小したい」(10.7%)を上回る結果となった。一方、オフィス在籍人数の今後に関しては「増える・減る」の割合に大きな差がみられないことから、今後は、オフィス在籍人数の増加が必ずしも面積増加に直結しない可能性が示唆されている。「拡張したい」理由については、「人数の増加」(58.7%)が最も多く、ついで「快適性アップ」(55.4%)、「会議室不足」(48.4%)となった。

 現在の出社率については、19.6%が「100%(完全出社)」と回答した一方で、「出社率40%未満」に抑えている企業も27.1%となった。コロナ禍収束後の意向は「100%」が24.1%に増えるが、残りの75.9%は頻度や程度に差はあるものの、テレワークを行なう意向がみられる。

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