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都心Aクラスビル、空室率が2期連続で上昇

 三幸エステート(株)は29日、(株)ニッセイ基礎研究所と共同開発した成約賃料に基づくオフィスマーケット指標「オフィスレント・インデックス」(2022年第2四半期(4〜6月)版)を公表した。

 東京都心部のAクラスビル(延床面積1万坪以上、1フロア面積300坪以上、築年数15年以内)の1坪当たり賃料は、2万9,073円(前期比112円下落)。小幅な動きであるものの、賃料の下落は4期連続となっている。
 空室率は3.8%(同0.5ポイント上昇)と、2期連続で上昇した。オフィス戦略の見直しにより、定期借家契約の期間満了に伴って大口の現空床が発生。集約移転に伴う空室も生じ、空室率を押し上げている。15年第3四半期以来の4%台が目前に迫っている状況。

 Bクラスビル(1フロア面積200坪以上でAクラスに含まれないビル)は、坪当たり賃料1万8,731円(同995円下落)と、2期連続で下落し、16年第4四半期以来で1万9,000円を割り込んでいる。空室率は5.1%(同0.5ポイント上昇)と、2期連続で上昇し、14年第1四半期以来で5%を上回った。部分解約や集約移転に伴う空室に加え、新築ビルへ移転したテナントの二次空室が後継テナントを確保できずに空室率の上昇要因となった。

 Cクラスビル(1フロア面積100坪以上200坪未満、築年数制限なし)は坪当たり賃料1万6,776円(同662円下落)と3期ぶりに下落した。空室率は4.8%(同0.3ポイント上昇)と、9期連続の上昇となっている。新築ビルへの移転に伴う大口の募集床が後継テナントを確保できず、現空床となったことに加え、複数の新築ビルが空室を抱えて竣工し、空室率を押し上げる結果となった。

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