マンションを売却したくてもなかなか買い手がつかない場合、内装リフォームを検討する方も多いのではないでしょうか。
しかし、マンションの室内をリフォームしたからといって、必ずしも売却に効果があるとは限りません。
この記事では、マンション売却時にリフォームをするメリット・デメリット、リフォームにかかる費用相場などを解説しています。
マンション売却をご検討の方はぜひ参考にしてください。
目次
マンションを売却するときにリフォームの必要はある?
リフォームには時間や費用がかかるため、売却前に安易に実施するのはあまりおすすめできません。
リフォームしたからといってすぐに買い手が見つかるとは限らないうえに、リフォーム費用を回収できないおそれがあります。
また、マンション売却にともなうご事情や室内の状況によってリフォームが必要かどうかは異なるため、まずは不動産会社に相談してみるとよいでしょう。
マンション売却時のリフォームするメリット・デメリットは以下の項目で解説します。
マンション売却時にリフォームするメリット
ここでは、マンション売却時にリフォームするメリットを2つ紹介します。
部屋の印象がよくなる
室内をリフォームする大きなメリットは、お部屋が明るくきれいに生まれ変わることで、購入検討者に与える印象がよくなる点です。
マンション購入の決め手には部屋の第一印象が影響するケースも多く、好印象な部屋は比較検討物件として候補に残りやすくなります。
また、購入者が自身でリフォーム発注する手間が省けるため、前向きに購入を検討してもらえる可能性が高まるでしょう。
高値で売却できる可能性がある
室内のリフォームにより購入検討者からの評価が上がることで、売出価格を相場より値上げしても売却できる可能性があります。
ただし、必ずしもリフォーム費用を上乗せした価格で売却できるとは限らない点に注意してください。
マンション売却時にリフォームするデメリット
マンション売却時にリフォームする際は、事前にデメリットを理解しておく必要があります。ここでは、主なデメリットを3つ紹介します。
リフォーム費用を回収できないことがある
室内をリフォームしても必ず高く売れるとは限らず、リフォーム費用を回収できないことがあります。
中古マンションの売却価格は、近隣マンションの売出価格や売出件数など、総合的な市況から影響を受けて相場が形成されています。
リフォーム費用を上乗せした結果、売出価格が相場より高くなり、買い手から敬遠されてしまうケースも少なくありません。
買い手にとって価値のあるリフォームと判断されなければ、リフォーム費用をプラスした金額で売却するのは難しいといえるでしょう。
買主のニーズやライフスタイルに合致しないことがある
売却時にきれいにリフォームしても、買主のニーズに合致するとは限らない点に注意が必要です。
特に中古マンションは、自分好みにリフォームすることを目的として購入する人も少なくありません。リフォーム済みの物件はかえってマイナス評価になるケースもあります。
売却前にリフォームして売出価格を上げるよりも、購入後のリフォームを前提として価格を下げたほうがスムーズに買い手を見つけやすくなる場合もあります。
査定額にはほとんど影響しない
マンション査定では、立地・築年数・過去の成約事例などの総合的な判断から査定額が算出されます。
そのため室内のリフォームによって査定額にプラスにはなっても大幅に影響するとは限りません。
もしリフォーム前より高い査定額が出たとしても、周辺相場や築年数と釣り合わない価格であれば、その金額で売り出すのは避けたほうがよいでしょう。
リフォームする場合の費用相場
マンションの室内をリフォームする際の費用相場は、部屋の広さや工事の規模によって変化します。
たとえば室内全体を改修するリノベーション工事の場合、間取り3DK・約60㎡の部屋で890万円前後かかるのが一般的です。
また、工事期間も長く、空室の場合で約8〜10週間かかります。
一方、設備の一部を改修する部分工事における費用相場や工事日数の目安は以下のとおりです。
リフォーム内容 | リフォーム費用 | リフォーム日数 |
キッチン交換 | 89万円~ | 3日程度 |
ユニットバス変換 | 92万円~ | 2~3日程度 |
トイレ交換 | 19.3万円~ | 1日程度 |
洗面化粧台交換 | 23.7万円~ | 1~2日程度 |
フローリング張替え | 36万円(6畳分)~ | 1~3日程度 |
壁紙クロス張替え | 5万円~(30㎡)~ | 1日~1週間 |
リフォームは一部だけでも相応の費用がかかり、ある程度の日数も必要になります。
マンションの売却を予定している場合は、不動産会社や工事会社とよく相談したうえでリフォームすることが大切です。
リフォームなしで部屋の印象をよくする方法
マンションの売却をスムーズに進めるには、購入検討者から好印象を持ってもらうことが必要不可欠です。
ここでは、リフォーム室内のリフォームなしで部屋の印象をよくする方法を4つ紹介します。
室内写真をプロのカメラマンに依頼する
売り出し中のマンションに内見希望者が現れない場合、広告の見せ方で購入検討者によい印象を抱かれていない可能性があります。
インターネット広告などに載せる室内写真は、プロのカメラマンに依頼して撮影してもらうのがおすすめです。
部屋が明るくきれいに見える写真を掲載するだけでも、多くの人から注目を集めやすくなります。
弊社の「プロカメラマン撮影サービス」についてはこちらをご覧ください。
ホームステージングを実施する
ホームステージングとは、売り出し中の部屋に家具や小物を設置し、モデルルームのように室内をコーディネートすることです。
購入検討者にとっては入居後の生活イメージが湧きやすくなるため、購入につながりやすいといったメリットがあります。
最近では「バーチャルホームステージング」といって、室内画像上にCG加工で家具を設置・撤去できるサービスも存在しています。
実際に家具を移動させる必要がないため、室内に荷物が多い物件や居住中の物件、空室でお部屋の大きさがイメージし辛い場合におすすめです。
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ハウスクリーニングを実施する
リフォームを実施しなくても、ハウスクリーニングをおこなうだけで室内の印象は格段によくなります。
ハウスクリーニングはリフォームよりはるかに安価で、期間も短く済む点が魅力的です。
特に水まわりは部屋の印象を左右しやすいため、重点的にクリーニングを実施することをおすすめします。
そのほかにも、日常生活で汚れがつきやすく、肌に触れる機会が多い部分はきれいな状態を保っておきましょう。
弊社の「プロのおそうじサービス」についてはこちらをご覧ください。
リペア補修を実施する
壁や床に傷や凹みがついている場合は、リペア補修の実施もおすすめです。
壁や床がきれいになるだけでも室内の印象は大きく変わります。特にフローリングの張替はある程度費用がかさむのでリペアで補修できれば購入者の内装費用も安く抑えられます。
弊社では「リペアサービス」を実施しております。ぜひ参考にしてください。
部品交換や特殊工具を用いず、最短1時間で傷の補修が可能です。
まとめ
マンション売却時に室内のリフォームをする場合、かなり費用がかかる可能性が高いです。
そのため、リフォームすることが売却活動によい結果をもたらすとは限らないため、不動産会社とよく相談したうえで判断することをおすすめします。
また、リフォームのような修繕を実施しなくても、室内の掃除や荷物の整理整頓をするだけで部屋の印象は改善できます。
今回の記事もぜひ参考にしてください。
著者情報

宅建士 兼 Webライター
井後 帆乃香
【経歴】
宅建士として不動産会社に勤務するかたわら、SEOライティングを中心に幅広く活動するWebライター。
「不動産って難しい!」と頭を抱えた経験から、難しい言葉を使わず、わかりやすく丁寧にお伝えすることをモットーとしています。
家に居る時は、愛猫を膝に載せながら執筆することも。
保有資格:宅建士/日商簿記2級/ITパスポート試験 など