目次
今回は、マンション売却する際に気になる「相場」について説明します。
１.マンションの平均売却価格
まず、首都圏の「マンション売却相場」と「築年数別に見たマンション売却相場」について説明します。
A.首都圏のマンション売却相場
首都圏（東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県）のマンション売却相場について紹介します。下記が中古マンション成約㎡単価・在庫件数についての表です。成約㎡単価を表している赤いグラフをご覧ください。
（出典：月例速報マーケットウォッチ 公益財団法人 東日本不動産流通機構）
表の赤いグラフを見て分かるように中古マンションの成約㎡単価は右肩上がりに上昇しています。2021年10月～12月の中古マンションの成約㎡単価は61.73万円となっており、この13年間の中で最高値を示しています。このように、成約価格は上がっており、首都圏のマンション売却相場は上昇傾向にあることが分かります。
地域別の詳しい中古マンションの市況についてはこちらの記事でも紹介していますので、ぜひご覧ください。
B.築年数別のマンション売却相場
首都圏（東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県）中古マンションの築年数別の成約㎡単価について説明します。下記が首都圏の地域別に築年数別の成約㎡単価を表したグラフです。
・東京都（築年数別成約㎡単価）
・埼玉県（築年数別成約㎡単価）
・千葉県（築年数別成約㎡単価）
・神奈川県（築年数別成約㎡単価）
（出典：REINS TOPIC首都圏中古マンション・中古戸建住宅地域別・築年帯別成約状況【2021年10～12月】公益財団法人 東日本不動産流通機構）
上記の表を見ると、マンションの築年数が経つにつれて成約㎡単価が下がることが分かります。築年数が浅い方が成約価格が高く、築年数が経っているものの方が成約価格が低くなる傾向にあります。このように、築年数によっても成約価格は変わってきます。そのため、ご所有の物件の建築年と築後経過年数を把握することもマンション売却相場においては重要なポイントです。
２.自分のマンションの売却相場の調べ方
マンション売却相場を調べるには主に以下の３つの方法があります。
A.自分で調べる
B.不動産会社に連絡する
C.一括査定サイトを活用する
A.自分で調べる
まず、ご自身で売却相場を調べる場合は、インターネットのマンション購入サイト（SUUMOやアットホーム、Yahoo！不動産等）を利用してみてください。ご所有のマンションと近い条件（地域や㎡数、築年数等）を選択し、周辺の物件が、どのくらいの数、いくらくらいの価格で出ているのかを見てみると参考になるかと思います。ただし、こちらで分かるのは、売り出し価格です。成約した価格ではないため、相場よりも高い価格の物件もある点には注意が必要です。
B.不動産会社に連絡する
不動産会社に連絡をして、査定を依頼してみましょう。机上査定や訪問査定を依頼することでマンションの価格やマンション売却相場を知ることができます。多くの不動産会社では「取引事例比較法」を活用して価格を算出しています。「取引事例比較法」とは査定物件と条件が近い物件の成約事例を集め、1坪あたりの単価を割り出す方法です。さらに、築年数や室内状況、市況などのさまざまな要因を加味して査定価格を比較検討します。この成約事例を集めるために、ほとんどの不動産会社はレインズという「不動産会社が物件の売出、成約情報を共有するネットワークシステム」を活用しています。レインズは個人情報の保護のため不動産会社しか見ることができません。そのため、自分で調べるよりもより正確な情報が入手できます。
C.一括査定サイトを活用する
一括査定サイトを活用する方法もあります。インターネットでご自身の情報や物件の詳細を入力すると、その情報が一斉に複数の不動産会社へ送られます。複数の不動産会社より査定価格が提示されるのでご自身で査定価格を比較することが可能です。このように、比較検討はしやすくなりますが、その分、不動産会社とのやりとりは多くなります。比較する不動産会社の数については注意しましょう。
３.高くマンションを売却する5つのポイント
少しでも高くマンションを売却するためにはどのようにすれば良いのか、マンション売却のポイントを5つ紹介していきます。
①お部屋の照明をつける
広告に掲載する写真を撮影する際や、内覧の際にお部屋の印象が明るくなるように照明をつけておきましょう。
②お部屋の掃除をする
掃除をしましょう。特に、内覧の際に一番初めに目に入る玄関や、汚れが目立ちやすい水回りを綺麗にしましょう。
③不用品の処分をする
不用品を少しでも減らすことで、内覧時にお部屋がすっきりと広々とした印象になります。お部屋の片づけをしましょう。
④ライバル物件が少ないタイミングに売り出しをする
周辺に類似物件がないタイミングで売り出しましょう。以前、私が担当していた売主さまで、売出物件を把握していたことによって、高く売却できたことがありました。この物件の買主さまに購入した理由を伺うと「探していた地域で条件に合う物件が、この物件だけだったので即決した。」とのことでした。この事例からも分かるように、ライバル物件が少ないタイミングであれば比較対象が少なく、高く売ることのできるチャンスです。
⑤信頼できる不動産会社を選ぶ
信頼できる不動産会社に売却を依頼しましょう。売却活動は、だいたい3ヶ月から半年程の時間がかかります。長い付き合いになるため、ご自身の事情や意見に沿った提案をしてくれる担当者や、データや市況、経験から的確なアドバイスや指摘をくれる担当者を選びましょう。
４.マンション売却相場についてのよくある質問
Q1.どのタイミングでマンション売却をしたら高く売れるのでしょうか？
A1.レインズの2022年1月度の月例速報マーケットウオッチ（サマリー）によると、中古マンション（首都圏）の成約価格は2020年6 月から20 ヶ月連続で前年同月を上回っています。このように、現在のマンション売却相場からすると、成約価格は長く上昇傾向にあるため、現在が売り時とも言えます。しかし、半年後や1年後、5年後、10年後の市況がどのようになっているのかは明確には分かりません。そのため、「売却したい」と思った時にしっかりと市況や近隣のマンション売却相場について把握することが重要です。
Q2.高くマンション売却できるのは仲介と買取のどちらですか？
A2.仲介の方が高く売却できる可能性があります。ただし、仲介の場合は、買主を探す期間が必要になるため、時間がかかる可能性があります。一方、買取の場合は、不動産会社が買主になるため、売却に時間がかかりません。その分、仲介と比較した際に、売却価格が低くなる可能性が高いです。マンションやお部屋の状況、お客さまのご事情によっても最適な売却方法は異なりますので、詳しくは不動産会社に相談してみましょう。
仲介について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
買取について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
５.マンション売却相場まとめ
マンション売却をする際は「この価格で売りたい」という希望と「マンション売却相場」のバランスを取ることが重要になります。スムーズなマンション売却のためにも、マンション売却相場をしっかりと把握し、信頼できる不動産会社のアドバイスを受けながら進めていきましょう。当社でも、マンション売却相場やマンション売却についてのご相談を承っておりますので、お気軽にご連絡ください。
