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賃貸募集会社の選び方

賃貸募集会社の選び方

自己所有の不動産を賃貸募集したいと考えた時、どこの不動産会社に頼むか思案のしどころです。決まり易そうだからと複数の不動産会社に募集依頼するのには、実は潜在的なリスクが潜んでいます。

まずは不動産賃貸業界の仕組みからご説明します。

~不動産賃貸業者の実態~

一括りに不動産賃貸業といってもそれぞれ得意分野が異なります。

不動産賃貸業者は取引上、「客付会社」「元付(管理)会社」に大別されます。

・「客付会社」とは、借りたい方に市場に出ているお部屋をご紹介する会社

・「元付(管理)会社」とは、貸したい方の募集・管理をお手伝いし窓口となる会社

また取扱い不動産によって得手不得手があります。居住用賃貸・事業用賃貸・トランクルームレンタル・駐車場等々・・・

更に、例えば居住用賃貸といってもアパート・賃貸マンション・分譲マンション・戸建と細分化されていきます。

つまり、不動産賃貸会社は主に「客付に特化している会社」「元付(管理)に特化している会社」「客付・元付の両方する会社」があり、その中で得意な取扱不動産が変わってくることになります。

コラム図4

当然、「元付(管理)会社」が借主を紹介して、自社で双方を仲介することもあります。

~複数の賃貸業者に募集依頼する際の注意点~

長年の付き合いがある不動産会社など、元付(管理)会社が1社に絞り込まれている場合は問題ありませんが、複数の賃貸業者に募集依頼する際は、原則「契約に関与した元付(管理)業者が、契約後の賃貸管理をお手伝いする」事になります。

ここで貸したい方が注意しないといけないのは、自分に合った元付(管理)会社をいかに見つけるかということになります。

~複数の不動産会社に依頼した方が決まりやすいのか?~

答えは必ずしもそうとはいえないという事になります。昔の不動産業界と違って、現在はポータルサイトを始めとするインターネットで募集活動するのが主流です。募集を依頼された元付(管理)会社が、自社成約を狙って客付会社に紹介しない、情報公開をしないといった事をしなければ、広く募集情報が公開され成約率が上がります。

依頼しようとする不動産会社の情報公開の方針見極めが重要となります。

上述の様に原則、「契約に関与した元付(管理)業者が、契約後の賃貸管理をお手伝いする」事になります。決まり易そうだからと管理内容を軽視して不動産業者を選択すると、賃貸借契約を締結したは良いがトラブル続きという事になりかねません。

不動産会社の管理委託契約に自分の望む業務が含まれているか、また故障などトラブル発生時に迅速かつ適切に対応して貰えるか否か、親身に相談できる会社か否かを見極め賃貸募集を依頼する会社を選定する事がポイントです。

大切な資産ですから、長い付き合いとなる賃貸管理会社を納得して選びたいものです。

まとめ

・賃貸募集を開始する際は、入居後の賃貸管理を見据えて選定するのがポイント。

・募集については広く情報公開し、他社客付業者にも積極的に紹介する会社を選びましょう。

・担当者や不動産会社が相談しやすい所を選びましょう。