こんにちは。
コラム担当の米川です。
今回は「マーケットインフォメーション」をお届けします。2008年7月から2020年3月末まで、約11年間の中古マンション市場の動向を四半期ごとに分析したものです。
各地域(12地域)ごとにデータをまとめてありますのでご参考にしてください。
グラフは左軸に平均成約㎡単価を折線グラフにて表しています。
右軸は売出中の在庫件数を棒グラフで表しています。
(一部当社で取り扱いのない地域が含まれています。)
中古マンションの平均成約㎡単価は基本的には上昇基調でしたが、2019年から地域によって売れ行きに変化が出始めてきています。
また、近年は新築マンションの販売にも陰りが見えます。月初契約率が70%を下回る月が多くなり、若干の価格調整局面が訪れる可能性もあります。
首都圏新築マンション契約率の推移は最新の情報から順に
2020年3月70.0%、 2月59.3%、1月63.0%、
2019年12月61.3%、11月55.2%、10月42.6%、
9月56.8%、8月75.4%、7月67.9%、
6月65.9%、5月60.0%、4月64.3%、 3月72.2%となっています。
出典:不動産経済研究所
1.首都圏エリア(東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県)の市況について
3.城東エリア(台東区・江東区・江戸川区・墨田区・葛飾区・足立区・荒川区)の市況について
4.城南エリア(品川区・大田区・目黒区・世田谷区)の市況について
5.城西エリア(新宿区・渋谷区・杉並区・中野区)の市況について
6.城北エリア(文京区・豊島区・北区・板橋区・練馬区)の市況について
9.埼玉県中央エリア(川口市・戸田市・旧鳩ヶ谷市・蕨市・上尾市)の市況について
10.千葉県総武エリア(市川市・船橋市・鎌ヶ谷市・浦安市・習志野市・八千代市)の市況について
1.首都圏エリア(東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県)の市況について
2012年後半から中古マンションの成約㎡単価は上昇傾向にあります。2012年10-12月時点での首都圏エリア平均成約㎡単価は38.12万円、2020年1-3月時点での成約㎡単価は54.91万円、比較すると成約㎡単価は44%上昇しています。一方、2015年から首都圏の在庫件数は増加傾向にあります。
2.都心3区エリアの市況について
2012年10-12月時点での都心3区エリア平均成約㎡単価は73.47万円、2020年1-3月時点での成約㎡単価は116.69万円、比較すると成約㎡単価は58%上昇しています。在庫件数は2015年頃から増加後一定の振れ幅の中で概ね横ばいに推移し、足元では減少に転じています。
3.城東エリアの市況について
2012年10-12月時点での東京都城東エリア平均成約㎡単価は42.95万円、2020年1-3月時点での成約㎡単価は63.33万円、比較すると成約㎡単価は47%上昇しています。在庫件数は2015年頃から増加傾向にあります。
4.城南エリアの市況について
2012年10-12月時点での東京都城南エリア平均成約㎡単価は58.48万円、2020年1-3月時点での成約㎡単価は80.80万円、比較すると成約㎡単価は38%上昇しています。在庫件数は2015年頃から増加後、一定の振れ幅の中で概ね横ばいに推移し、足元では減少に転じています。
5.城西エリアの市況について
2012年10-12月時点での東京都城西エリア平均成約㎡単価は61.86万円、2020年1-3月時点での成約㎡単価は92.43万円、比較すると成約㎡単価は49%上昇しています。在庫件数は2015年頃から増加傾向にあります。
6.城北エリアの市況について
2012年10-12月時点での東京都城北エリア平均成約㎡単価は49.14万円、2020年1-3月時点での成約㎡単価は69.76万円、比較すると成約㎡単価は41%上昇しています。在庫件数は2015年頃から増加傾向にあります。
7.東京都多摩エリアの市況について
2012年10-12月時点での東京都多摩エリア平均成約㎡単価は32.94万円、2020年1-3月時点での成約㎡単価は42.61万円、比較すると成約㎡単価は29%上昇しています。在庫件数は2015年頃から増加後、減少に転じています。
8.さいたま市エリアの市況について
2012年10-12月時点でのさいたま市エリア平均成約㎡単価は28.39万円、2020年1-3月時点での成約㎡単価は43.24万円、比較すると成約㎡単価は52%上昇となりました。一方、在庫件数は2015年頃から増加傾向にあります。
9.埼玉県中央エリアの市況について
2012年10-12月時点での埼玉県中央エリア平均成約㎡単価は29.40万円、2020年1-3月時点での成約㎡単価は40.53万円、比較すると成約㎡単価は37%上昇しています。在庫件数は2015年頃から増加傾向にあります。
10.千葉県総武エリアの市況について
2012年10-12月時点での千葉県総武エリア平均成約㎡単価は27.71万円、2020年1-3月時点での成約㎡単価は36.86万円、比較すると成約㎡単価は33%上昇しています。在庫件数は2017年頃から増加傾向にあります。
11.横浜市エリアの市況について
2012年10-12月時点での横浜市エリア平均成約㎡単価は36.48万円、2020年1-3月時点での成約㎡単価は45.60万円、比較すると成約㎡単価は25%上昇しています。在庫件数は2017年頃から増加傾向となっています。
12.川崎市エリアの市況について
2012年10-12月時点での川崎市エリア平均成約㎡単価は41.92万円、2020年1-3月時点での成約㎡単価は54.32万円、比較すると成約㎡単価は29%上昇しています。在庫件数は2015年頃から増加傾向にあります。
13.まとめ
2020年3月、日本国内でもコロナウイルスの感染が広がりを見せ始め、経済活動に大きな影響を与えています。
最新の東日本不動産流通機構のデータによると、2020年3月の首都圏地域別中古マンション成約件数は、すべての地域において前年比で減少しています。一部地域では二桁の減少になっています。
東京都23区は 1,567 件で前年比マイナス 10.8%の 2 ケタ減少しています。
東京都多摩は 363 件と前年比で 1.1%減少しました。
横浜・川崎市は 618 件で前年比マイナス 18.6%の 2 ケタ減少になっています。
神奈川県他は 244 件と前年比で 7.6%減少しました。
埼玉県は 413 件で前年比マイナス 17.1%の 2 ケタ減少になっています。
千葉県は 437 件と前年比で 7.4%減少しました。
4月については感染拡大に対応した緊急事態宣言や不要不急の外出制限等で、より一層、前年比で減少するものと思われます。
今後のマーケットについては、新型コロナウイルス感染拡大の影響が経済活動や実体経済におよぼす期間や規模の見通したたないため、成約件数減少や成約価格等、市況の動向に注意が必要です。