
中古マンション購入の豆知識。
今回のテーマは、『「駅近 vs 駅遠」メリット・デメリットの把握が、暮らしやすいマンション選びのコツ 』
です。
住環境は日ごろの生活満足度に直結します。価格・間取り・日当たり・設備など、お部屋の内容と共に重要なのが、その立地。
マンションがどこに建てられているのかによって、通勤・通学・商業施設への移動時間や、近隣道路の人の往来・車の通行量が変わります。立地による、日常生活の影響は大きいのです。
「駅近」 「駅遠」のどちらにマンションがあるのかは、立地の条件のなかで選ばれることが多い項目です。それぞれのメリット・デメリットを把握して、満足度の高い住環境を選べるようにしましょう!
ぜひ、参考にしてください。
明確な定義はありませんが、一般的には徒歩10分の物件を指すことが多いです。
不動産広告では徒歩1分=80mで定義されています。そのため、駅徒歩10分=駅近、とした場合は、駅から800mまでの物件を、駅近と呼びます。
■ 「駅近」物件のメリット・デメリット

駅近のメリット・デメリットをまとめました。人通りやお店の多いことのほかに、マンションの売買にも影響があります。
<メリット>
駅近のメリットは5点。
・ 通勤・通学時間が短くなることが多い。
・ 商業施設など生活に必要な施設が多い。
・ 人通りや明るい道も多いため夜道でも安心しやすい。
・ 比較的売却しやすい。
・ 天気が悪い時も帰宅しやすく、雨に濡れる時間が少なくすむ。
<デメリット>
駅近のデメリットは5点。
・ 比較的価格が高い。
・ 建物が密集しがちなため、日当たり・眺望が良くないケースが多い。
・ 開発が多いため、入居後に環境が変化する可能性が比較的高い。
・ 人通りや電車・車の通行量が多く、騒音が気になることもある。
・ 繁華街などでは治安が心配なこともある。
「駅近」を選んで良かった点には、「通勤・通学が楽になった」などの、「利便性」があげられることが多いです。
駅近くには、スーパーなどの生活に必要な施設が集まりやすく、用事を短時間で済ませやすいのも大きなメリットです。
また、マンション購入の条件に、駅近を選ぶ人が多いため需要が高く、駅近のマンションは売却しやすいのも嬉しいですね。
一方で、
「元は日当たりが良かったのに、前に建物が建ってしまった」
「深夜までやっているお店が多く、うるさい」
など、環境面での不満を持つ人もいます。
■ 「駅遠」物件のメリット・デメリット

駅遠のメリット・デメリットをみていきます。隣接する建物が少ない広い敷地、通勤時間など、駅近との違いが見られます。
<メリット>
駅遠のメリットは6点。
・ 比較的価格が安い。
・ 同じ価格であればより広い、グレードの良い物が購入できる。
・ 敷地や周辺の空間に余裕があるケースが多く、日当たり・眺望を確保できる物件が多い。
・ 駐車場を確保しやすい。(機械式でなかったり、使用料が安かったりすることも多い )
・ 緑が多いなど、住環境が良いことが多い。
・ バス停が近ければ「駅近」よりも歩く分数が少ないこともある。(ただし、夜遅くなるとバスが終わっている場合も)
<デメリット>
駅遠のデメリットは5点。
・ 通勤・通学時間が長くなることが多い。
・ バス利用の場合、時間が読みづらい。
・ 徒歩や自転車で駅と行き来する場合は天気が負担になる。
・ 人通りが少なく、夜道が怖いケースも。
・ 住宅街では近隣に商業施設などが少ないことも多い。
「駅遠」物件を選んで良かった点には、
「遮るものがなく、日当たり・眺望が良い」
「公園が多く、子どもを遊ばせやすい」
などの「環境」に関する点や、「同じ価格で子ども部屋を確保できた」など、「価格」や「広さ」に関する満足度の高さがあげられることが多いです。
一方で、
「最寄駅まで自転車だが、雨の日などがつらい」
「周辺にお店があまりなく、買い物しづらい」
など不便さを感じる人もいます。
■「駅近」「駅遠」を選ぶ5つのポイント

「駅近」物件ばかりが脚光を浴びがちな世の中ですが、「駅遠」物件にもメリットがあります。それぞれの特徴をつかんだ上で、「自分に合った物件」を選ぶようにしましょう。
【「駅近」「駅遠」を選ぶ5つのポイント】
「駅から近くて、静かな環境で、日当たり・眺望も良く、価格も安い」
そんな物件があればよいのですが、なかなかそうもいきません。
まずは、ご自身やご家族の中で優先される事項を確認しましょう。
「多少狭くても駅から近く、家族との時間を増やせること」
であれば、「駅近」が最も優先されるかもしれません。
「車がある生活」で「価格を抑えて教育費に回したい」
であれば、駅から遠くても条件が合うことが第一かもしれません。
優先事項の高い条件が「駅近」寄りの条件なのか、「駅遠」寄りの条件なのかまずは考えてみましょう。新たな発見があるかもしれません。
POINT2: 駅から現地は実際に行き来して距離感を実感する。
不動産表示の「駅徒歩○分」は、「80m=1分」で表示する決まりがあります。
駅までの距離が800mであれば「10分」です。(なお、801mであれば「11分」の表示になります。)
距離を基にした表示になりますので、「信号の待ち時間」や「踏切」「坂」などの条件は考慮されていません。
「駅徒歩10分よりも駅徒歩12分の物件の方が実際にかかる時間が短い」
ということもあります。
ご自身にとって「近い」と感じるか、「遠い」と感じるか、
実際に行き来してみて体感してみると良いでしょう。
POINT3: 生活するうえでの動線を考える。
例えば、駅徒歩5分のマンションであっても、「スーパーが駅の反対側にあって、毎日そこに寄っている」となると、駅とマンション の間にスーパーがある駅徒歩8分の
マンションの方が生活満足度が高いかもしれません。
車をよく使うのであれば、駅前の商業施設よりも車で行きやすい商業施設の充実度の方が重要かもしれません。
ご自身の生活スタイルや習慣もよく考えてみましょう。
POINT4:現地の騒音を確認する
駅近は、お店や駅が近く便利ですが、電車の通る音や繁華街など人の往来や喧騒が気になるケースがあります。駅遠は、静かで落ち着く環境であることが多いですが、人通りが少なく街灯が少ないところもあります。
時間帯や平日・休日で印象も変わります。時間帯や曜日をずらして何度か足を運ぶことで、自身に合ったマンション選びができます。余裕があれば、確認しておくと安心です。
POINT5:最寄駅について調べる
最寄駅の確認もしておきしょう。特に、通勤や買い物で、電車の利用が多い場合は、主要の路線へのアクセスや急行が止まるか、階段の上り下りがあるかなどを把握しておくとスムーズです。
また、「駅まで徒歩○分」の表示は、マンションの出入口から駅の出入口までの距離を80m=1分で計算します。
そのため、小規模な駅で出入口からホームまで近いケースと、大規模な駅で出入口からホームまで遠いケースは、同じ「駅徒歩5分」であっても、実際に電車に乗るまでにかかる時間はだいぶ異なります。
駅によって実際の時間は異なることも覚えておくと良いでしょう。
~最後に~
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私事になりますが、
子どもの頃、「駅徒歩17分」の場所に住んでいました。大きな公園が近く、緑豊かで、のびのびと過ごすことができたように思います。
一方で、成長するにつれて、「駅近」への憧れが芽生え、
はじめての一人暮らしには「駅徒歩2分」のアパートを選びました。
確かに駅に近く便利だったのですが、大通りを挟んでおり信号の待ち時間が長い、
夜遅くになると駅前のスーパーが閉まってしまう、といった面も。当時は帰宅時間も遅かったため、とても不便に感じたことをよく覚えています。
心地良く生活できる住環境は、
人にもよりますし、その時の生活パターンにもよってくるかと思います。
ご自身やご家族の現在や今後も考慮して、
「暮らしやすい」家を手に入れてくださいね。
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◎ 【職住近接】のメリット・デメリット
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